せんだい演劇工房10-Box

  • Pick up
  • 観る・聴く
  • 主催事業

和太鼓Atoa.×津村禮次郎+阿部一成 

『黒塚 KUROZUKA』

~安達ケ原の鬼婆伝説。東北から発信する、能と和太鼓の新たな世界。~

出演 

津村禮次郎〔観世流能楽師〕/阿部一成〔笛〕/和太鼓Atoa.(高橋勅雄,高橋亮,阿部裕哉,木村直広)

………………………………………………………………………………………………

仙台を拠点に活躍する和太鼓Atoa.が、観世流能楽師 津村禮次郎との共演により、能の代表的な演目を全く新しい舞台作品として作り上げる企画第2弾。能の舞と和太鼓、笛で表現する新たな様式の舞台作品を、能-BOXからお届けします。

………………………………………………………………………………………………

日時 2016年1月16日(土)18:30開演(開場18:00)/17日(日)14:00開演(開場13:30)

会場 能-BOX(せんだい演劇工房10-BOX別館)

料金 全席自由 一般 前売6,000円(市民文化事業団友の会料金5,400円)/当日6,500円

        高校生以下3,000円(限定各20枚)

※販売終了となりました。

【チケット取り扱い】

9月11日(金)より発売:せんだい演劇工房10-BOX/仙台市市民文化事業団/イズミティ21/仙台三越/藤崎、エスパル、イービーンズ、仙台八文字屋ほか全国のぴあのお店*、セブンイレブン*、サークルKサンクス*/ローソン**

9月15日(火)より発売:イープラス,ファミリーマート(e+)

 

問い合わせ:せんだい演劇工房10-BOX 022-782-7510

主催:公益財団法人仙台市市民文化事業団  協力:協同組合仙台卸商センター

 

******************************************

能『黒塚(安達ケ原)』のあらすじ

紀伊国(現在の和歌山県)那智にある東光坊の阿闍梨 祐慶は、同行の山伏らと修行の旅を続けていた。陸奥国に入った一行は、人里離れた安達原(今の福島県安達太良山麓)で夕暮れを迎えることになる。困り果てて一軒のあばら家を訪ねると、一人住まいの老いた女が居た。祐慶たちは、一夜の宿を頼むが、あまりにもみすぼらしいから、と断られる。しかし他に行くあてのない一行は重ねて頼み込み、何とか泊めてもらうことになった。女は、道具を使って糸繰りの様子を見せながら歌を謡い一行をもてなす。そして世の儚さと我が身の辛さを嘆く。夜も更けて、女は寒さをしのぐ焚火の薪を取りに山へ行くが、出がけに「決して自分の寝室を覗かないように」と言い残す。祐慶の従者のひとりが言いつけを破って、女の部屋を覗くと、そこには死骸の山があった。さては女は、安達原の黒塚に住む鬼女だったかと気づいた祐慶たちが慌てて逃げ出すと、鬼の本性を現わした女が、激しく怒りに追いかけてきた。祐慶たちが必死で調伏の祈りを唱えると、その法力に負けて鬼女は弱り果て、ついに姿を消した。

 

 

 

 

 

 

【出演者プロフィール】

津村禮次郎

1942年福岡県生まれ。観世流緑泉会代表会主。重要無形文化財総合指定保持者。社団法人日本能楽会。公益社団法人能楽協会会員。二松学舎大学特任教授。一橋大学社会学部講師。一橋大学在学中より津村紀三子に師事、その後先代観世喜之に師事。緑泉会定例公演ほか小金井薪能を企画開催。古典能のほか創作能、ダンス、和太鼓、邦楽など他ジャンルのアーティストとのコラボレーション作品が多数。また創作活動も多く、海外でも高い評価を得ている。

創作能『かぐや姫』『仲麻呂』『ふたりのノーラ』。また森山開次との作品『OKINA』『弱法師』は新国立劇場制作。ダンス作品では酒井はな、森優貴との作品『ひかり、肖像』はセルリアンタワー能楽堂制作で、パリ、ブタペスト、モスクワでも公演。2010年度文化庁文化交流使としてロシア、ハンガリーに派遣され、大きな成果を得た。2015年6月、酒井はな、小尻健太らとの創作ダンス『朱鷺』を上演。そして村が古典能から多彩な創作能まで能の魅力と可能性を追究する姿を5年にわたって取材したドキュメンタリー映画『躍る旅人−能楽師・津村禮次郎の肖像』(監督:三宅流/製作・配給:究竟フィルム)が公開。仙台での活動も30年をこえ、「能-BOX」として再生した能舞台はかつての稽古場で、鏡板の老松は津村本人の肉筆画である。

 

 

阿部 一成

篠笛演奏家。

愛媛に生まれ、東京に育つ。

北海道大学在学中に触れた民俗芸能の調べに魅せられ、その後出逢った和太鼓集団『鼓童』の活動に参加。14年に渡る在籍の後、2009年より生まれ故郷の愛媛県新居浜市に在住。

「穏やか (Peaceful) 、かつ揺るぎない呼吸」に焦点をあてたレッスンの場『篠笛スタジオ~心呼吸で奏でる笛の音~』を主宰する一方、2011年から2013年にかけては、英国のローレンス・オリヴィエ賞受賞作品 “BABEL(WORDS)”、“Puz/zle”(シディ・ラルビ・シェルカウイ演出振付)などに篠笛・和太鼓奏者として参加し、年の半分以上を海外公演に費やす。

2013年11月には、国際交流基金主催の日・ASEAN友好協力40周年記念「ドラムス&ヴォイセズ」ブルネイ公演に参加。2014年1月、オリジナルアルバム『龍の声』をリリース。

同年12月には、歌舞伎座における十二月大歌舞伎にて、平胴大太鼓の演奏を務めた。

2015年秋には三陸国際芸術祭への参加を予定している。

篠笛のソロコンサートやワークショップ、様々なコラボレーション、曲作りなどを行いながら、これまでに世界28ヶ国で演奏。篠笛の魅力を伝えている。

-------

和太鼓Atoa.

「Atoa.」は、仙台市出身の兄弟、高橋勅雄・高橋亮の二人によって結成された。現在では、阿部裕哉・木村直広を加えた4人編成での活動を行っている。高橋兄弟は、新潟県の佐渡ヶ島を拠点に世界で活躍している「鼓童」に所属していたが、2011年3月11日の震災をきっかけに、“自分たちに何か出来る事はないか”と、郷里へ戻り、以来仙台市を拠点に活動している。阿部裕哉・木村直広は、被災地女川町出身のアマチュア太鼓奏者であったが、和太鼓を通した活動の中で、高橋兄弟と出会い、奏者としての素質と可能性を代表の高橋勅雄に認められ、「Atoa.」として共に活動することになる。現在は、舞台公演を中心に、数多のイベントアトラクション出演・学校公演・和太鼓の指導などをこなしている。

 

高橋勅雄

『1985年12月24日生まれ』
7歳の時に太鼓を始め、2004年に鼓童文化財団研修所に入所。2011年まで鼓童正式メンバーとして活動。アメリカ、ヨーロッパを中心とした海外公演、また日本全国を回り約600回の公演活動を行った。震災の直後に「鼓童」を退団、2011年4月に仙台に戻り「Atoa.」を結成し、活動を開始する。プレイのみならず、太鼓の指導・踊りの振り付け・舞台演出などを幅広く努め、高い評価を得ている。

 

高橋 亮

『1990年1月30日生まれ』6歳の時に太鼓を始め、2008年に鼓童文化財団研修所に入所。2010年には、アメリカ、カナダ、ヨーロッパを回り約100回の公演活動を行う。震災の直後に「鼓童」を退団、兄と共に「Atoa.」を結成、活動を開始する。パワフルな太鼓の演奏のみならず、繊細な舞や鳴り物のパフォーマンスも得意としている。また、兄と共に作曲・演出・踊りの振り付けも手掛け、後進の指導にも力を入れている。

 

阿部裕哉

『1971年10月24日生まれ』幼少時、地元の春祈祷(獅子舞い)で、和太鼓と出会う。専門学校卒業後、地元女川の太鼓団体に参加。2011年7月からAtoa.の活動に参加。学校公演・イベント出演の際には、主に一本打ちや締太鼓等を担当している。

 

木村直広

『1981年5月10日生まれ』
幼少時より和太鼓好きで、12歳の時に地元女川の太鼓団体に参加。2011年7月からAtoa.の活動に参加。学校公演・イベント出演の際には、鳴り物をはじめ様々な役割を担っている。