去る7月27日(金)岩手県下閉伊郡普代村の譜代中学校のお神楽が、卸町ふれあい夏祭りにやってきました。
普代村は東京都大田区で毎年物産展を行い、そこで譜代中のお神楽を披露し、大好評だったそうですが、いろいろな理由で物産展が出来なくなり、譜代中の子ども達は落胆していたそうです。
気の毒で仕方ないと思った普代村の教育長さんは、懇意にしている仙台市の副市長さん(もと教育長)に相談しました。副市長は、10−BOXが東北の舞台芸術を紹介している「街が劇場になる日(マチゲキ)」がピンときたようですが、譜代村に問い合わせたところ、「秋は行事がいっぱいで残念ながら無理」とのこと。
それでも何とかならないか、考えていましたが、なんと灯台下暗しでした。10-BOXのある卸町では毎年夏祭りを盛大に開催しています。夏祭り実行委員会に相談したところ、ひとはだ脱ぎましょうとばかりに話が進んで、普代中初の仙台公演が実現したというわけです。
普代村には古くから伝わる鵜鳥神楽(うのとりかぐら)があり、旅して廻る珍しいお神楽をいまも伝えています。
能や歌舞伎や文楽や、演劇の原点といわれるものは、洗練され高級になって、演劇とダイレクトに結びつき難くなっているような気がします。東北から見ると、みな関西のものという距離感もあります。
洗練されても失われない素朴さと、野外に耐え得る身体、このふたつがこれからの演劇のキーワードになるような気もします。
そして、お神楽の力強さはまさにそれです。
かっこいい!
ヤマキ