劇カラ通信



クリエイターのクロスロード

今度6月末に公演のある役者工房「エレクトラ」のチラシ(というかリーフレット?)を何気なく眺めていてふと思ったんですが。

今回参加する役者さん達のプロフィールを読むとよくわかりますが、皆さん自分のホームベースを持っていて、しっかり自分の足で立った上でこの役者工房に参加されてるんですよね。ひとりひとりの後ろに見えるそういうバックボーンがすごく頼もしく思えます。

今準備を進めている演劇プロデュース公演でもその辺には気をつけているつもりで、関わったスタッフやキャストのバックボーンをしっかりお客様にアピールしていきたいと思っている次第です。

が、しかしやっぱりジャンルとかフィールドとかいうものがありまして、異なるジャンルのクリエイター同志は、お互いのことはあまり見えてないように思えるんです。

例えば10-BOX(服)はそういう言い方で言えばどっぷり音楽側の人間ですが、仙台の音楽人(解りやすく言えばアマチュアミュージシャン)の中にも自作の音楽を作り続けている人はいるし、発表の方法も多彩で容易です(芝居を作ることに比べたら、と言う意味で、ですが)。もちろん映像の人もいるでしょうし、絵画や文、その他たくさんの表現行為に時間や命を削っている人がいて、それぞれに苦労しているはずなのですが、異なるフィールドにはなかなかそれが届かないように思えます。

今夏の国際演劇学校のパフォーミング・アーツのコースが、それらの余計な「安穏」や「無意識の垣根」を飛び越えるきっかけになってくれればいいなぁ、と切に思います。

決してトランスジャンル万歳ということではないんです。信念を持ったクリエイター同士が敬意を持ってセッションできる交差点というか、たまり場というか、そういう場があるといいなぁと思います。一過性のものではなく。

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